フォーラムのコメント

第10クール グループ療法 フォーラム
In 近況報告
杉山風輝子
2019年8月26日
西本さん、ながおさん こんにちは! マインドフルネス療法研究センターの杉山です。 近況報告をして下さり、ありがとうございます。 西本さん、辛い状況の中でマインドフルネスのことを思い出して下さったこと嬉しく思います! 私も熱しやすく冷めやすく、1つのことを続けること、努力すること、とてもとても苦手です… 人生の中で長続きしているものはあんまりないですね~。 睡眠と食事と呼吸くらいかしら・・・(笑 マインドフルネスはありがたいことに、毎日時間を割いている仕事で使うものなので みなさんのお力を借りて、なんとか少しやって、でもまたすぐ休んでしまって、 でもまた始めて、またすぐにお休みして…とこれを繰り返している感じです。 ただ、思い出した時に呼吸に注意を向けて、自分の状態に気づくことをすればいいだけなので、 道具も準備も着替えもどこかに出かける必要もなく、無料ですぐに再開できるのは、 手軽でいいよな~と、気に入っています。 何が言いたいかというと… 続けられない自分、落ち込んでしまう自分を受け入れてあげて下さい! 行動に移すのが遅いことも、努力が苦手なことも、続けることが難しいことも、 すぐにマイナス思考をしてしまう自分も、 そしてそんな自分を責めてしまう自分がいることも、大事な自分の一部です。 自分はそうなんだ!と気づくことができたのなら、それは素晴らしいことです。 続けることが苦手なのが自分なんだから、続かなくても無理はないのです。 そのことで自分を責める理由はありません。 続けようとすることよりも、思い出した時に100回再開するほうがやりやすいかも? 自分じゃないものを目指すと、自分と喧嘩するばかりで苦しくなってしまうと思います。 私はめちゃくちゃ身に覚えがあります…長らく自分以外の物になりたくて、なれなくて苦しかった。 ありがたいことにマインドフルネスは手軽なのに、自分を知るのにはとても効果がある方法です。 続かない自分を発見したのなら、そんな自分でもできる方法を考えてあげると良いかもしれません。 試しに1つ、今私が自分でやっている方法を紹介します。 もしよろしければ、一緒にやってみましょう。 ① 自分が苦しくなってしまう思考パターンを1つ対象に選びましょう。   西本さんだったら、自分を責めるパターンかマイナスに注目するパターンでしょうか?   私は今、自分や他人を批判するパターンを対象に選んでいます。 ② そのパターンが出てきていないか少し気にかけて生活しましょう。   癖ですから、最初は気づくことが難しいです。   1週間経ってようやく気づけることもよくあります。それでOKです。 ③ いつものパターンが出ていたことに気づいたら、一旦そこでもうそれを切り上げて、   呼吸を10まで数えつつ、呼吸の感覚を味わいます。   切り上げて呼吸の所に帰るだけで充分です。 ④ ③まででも充分ですが、さらに余裕があれば、自分に優しい言葉をかけて下さい。   私は、こんな風に声かけをしています。   「私を守ろうとしてくれたんだね、ありがとう。   よく分かったよ、もう大丈夫。」   自分を責めるパターンに声をかけるとしたらこんな感じかな?   「まだまだ頑張れるって思ったんだね。頑張りたいんだね。   私の可能性を信じてくれてありがとう。   変わっていく自分も変わらない自分も大事だよ。」   マイナス思考さんには、こんな声かけもいいかもしれません。   「心配してくれてありがとう。怖かったんだよね。   もう分かったから大丈夫。」 ④のパートは少し慈悲のワークなので、心から自分を思いやることが目的です。 あまり心から思えそうになかったら(思おうとするのに思えなくてまた苦しい…) やらなくても別に大丈夫だし、 代わりに、自分が大事に思う人や自分を大事に思ってくれる人のことを思い出すだけでも 良いかもしれません。 (こんなとき、あの人だったらきっとこう言うだろうな…とか) 10クールの皆さんも、10クール以外の皆さんも もしよろしければ試してみて下さい! やってみた感想や、うまく行かなかったときの体験のシェア、もしくはご質問など コメント頂ければ嬉しいです! これを読んだら、一呼吸、味わってみてね。
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「見る瞑想」のポイントをもう一度教えて下さい。
In 質問・疑問・相談
杉山風輝子
2019年7月29日
nagao さん こんにちは。 杉山です。 早速フォーラムをご活用頂きありがとうございます。 「見る」瞑想は確かに1度ご紹介して、それきりになってしまいましたね・・・失礼いたしました。 マインドフルネスの練習は、全て基本原則は同じと思って頂いて問題ありません。 中心対象が呼吸であろうと、見ているものであろうと 食べているものであろうと、考えていることであろうと・・・ とにかく、たった今自分がその体験を”どのように”体験しているのかに充分に気づくことです。 ですから、「見る」という体験を、どんな風に自分が体験しているのかに注意を集めて、 「見る」というだけの行為に留まることができるかどうかを練習してみて頂ければと思います。 (もちろん、「見ているだけ」の時間を長時間キープすることは難しいですから 逸れたらそのことに気づき、戻ってくることを繰り返すことがとても大切です。) まずは、たった今自分が見えているものを確認してみましょう。 例えば、何が見えているのか、どこからどこまでが見えているのか、 はっきり見えているものとそうでないものがあるのか、 どんな色が見えているのか、どんな大きさ、どんな形なのか どんな質感で、それくらいの距離感なのか、動いているのか止まっているのか・・・など。 次に、そんな風にしていると頭の中で何が起こるのか、 体験がどう変化していくのかにも気づきましょう。 例えば、物が見えた瞬間に「木だ」「葉っぱだ」と瞬時に名前をつけて分類している、 動くものや大きなもの、好きなものに目を奪われる傾向がある、 色や形から受けている影響・・・ (強い赤い色を見ていると小さな緊張のような反応を身体がしている、 というシェアをして下さった方が以前にいらっしゃいました) そうして名前をつけたり影響を受けたりしたものから派生して、 さらにそこに見えていないものまで思い出したり、想像し始めていること・・・ さらにさらに、そうして思考の世界が広がっていくと、今度は目の前の風景は目には入っているけれど 見えてはいない状態になる(それが何かまでは分からなくなる)こと・・・などなど。 見えているもの、見えているものに対する自分の反応、 その自分の反応に対してさらに自分が追加している対応(避けたり、執着したり、妄想したり・・・) それらに気づいて、OKを出して、そしてまた、 ただ「見る」という行為に戻ることを練習して頂ければと思います。 ですから、既に「1日の中で物を見ている時間はこんなに長いんだな」ということや 「見ているものから派生していろいろ思考が生まれているんだな」と気づいたことは もう充分に見る瞑想の練習が始まっているな、と思います! 自分の体験を気にかける習慣がついてきているので、 いつもどおりの活動の中でも、新たな発見があるのかな~と思いました。素晴らしいです! ちなみに、いつもとは違う「見方」をするためのコツとしては、 なるべく分類しないでいてみる、できるだけ名前をつけないで 見えている物そのものが持っている性質(色、大きさ、明るさ、質感、形、近さ遠さ・・・など)に 注目してみるということを、お勧め致します。 グループの中で、ちらりとだけお話したかなと思うのですが、 私たちは、物事に名前をつけて分類する、ということを通して、 状況把握や他人とのコミュニケーションをスムーズにしています。 名前がついていると効率的で早くて楽なのです。 しかし、その反面、分類する作業には、物事を大雑把にくくってしまう側面があります。 木を見ると、瞬間的自動的に「木だな。葉っぱがついてるな。」と分類できてしまうので 急いで全貌を理解するのにはとても便利なのですが、 本当は、1枚1枚葉の色も形も大きさも違っていたのに、それは見落としてしまっているのかもしれません。 目には入っているけれど見えていない、見たつもりだったのに見落とす、というのは 効率を優先して大雑把な分類作業をした結果、細かな情報が落ちてしまうことからおきます。 この”分類”のメリット・デメリットは、視覚情報だけの話ではありません。 例えば、よく漫画や映画などで、ホームレスかと思ったら実は大富豪の社長だった、みたいな設定ってよくあると思うのですが 「汚い人」と分類すると、たまたまその日何かの事情があって汚れていただけだったのに あたかもその人が「いつも」汚くて、いつも汚いということはお風呂に入れない生活をしていて、 ということは、仕事もなくてお金もない人で、ということは、能力もないダメな人間なんだ・・・ といった具合に、相手を大雑把に理解したところから、どんどん妄想が広がって、 真実から遠ざかってしまうので、真実を知らされたときに驚き慌ててしまう、というわけです。 「第1印象ではこんな人だと思わなかった!」と良くも悪くも相手のことを見誤ってしまう体験は、 きっと誰しもあると思います。 (大好きなペプシのCMのYoutubeのリンクを張っておきます。 おじいちゃんに扮したNBAバスケ選手が大暴れするドッキリ。 これが痛快なのは、視覚情報の分類による評価が、良い意味で大きく裏切られるからですよね! https://www.youtube.com/watch?v=8DnKOc6FISU&t=11s ) すみません、話が少し膨らみすぎて逸れてしまいました。 「見た目で判断するのは止めよう」というお話ではありません。 会う人会う人全員に評価や判断をしないでおくことはできないし、 そんなことしたら日常生活に支障でまくりです (ある程度他人を評価するのが仕事のこともたくさんありますので)。 分類・評価・判断を”してはいけない”わけでは決してありませんが (しないでいようとしても、自動的にしてしまうから無理でしょうし・・・) いつもしている分類・評価・判断に気づいて保留にしよう、というつもりで練習してみると、 これまで見えていなかったものが、どんどん見えてきたり 逆に、ありもしないものまで見た気になって右往左往していたのが、落ち着いてきたり 新しい世界が広がっていくかもしれない、と思います! 「世界はこんなに刺激的で美しかったのか・・・」と思えてくるかも?? (逆かもしれないですけどね・・・笑) 是非、試してみてください。 試してみた結果、どんな体験をされたか、またシェアして頂ければ嬉しいです。
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TED TALK のご紹介
In 近況報告
杉山風輝子
2019年5月08日
ご紹介第4弾 ジャドソン・ブリューワー 「悪癖を止める簡単な方法」 Judson Brewer 「A simple way to break a bad habit」 https://www.ted.com/talks/judson_brewer_a_simple_way_to_break_a_bad_habit/transcript 海外のマインドフルネスの研究を行っていらっしゃる先生のスピーチです。 特に、「分かっちゃいるけれど止められない」悪癖を どんな風に止めていくことができるか、 マインドフルネスを利用した方法をとても具体的に提案して下さっています。 スピーチの中で「報酬に基づく学習プロセス」の説明が出てきますが、 これは、オペラント学習という名前で呼ばれている学習の1つで、 認知行動療法(特に行動療法)の基本原則にもなっている学習プロセスです。 実は、個人的な話ですが、大学に入って 自分で自分を制御する方法を知りたいと思い、 「○○心理学」という名前の講義をたくさん受講してみたけれど、 いまいち具体的にどうしたら良いかが分からない中で、 この学習理論を学び、認知行動療法を学び、 こんなに具体的で明確な方法があるんだ!と衝撃を受けました。 これを知ったことで、ずいぶんと自分を上手に頑張らせてあげるコツが分かった気がします。 結局、自分に対するハードルを高く掲げすぎてしまっているんですよね。 理性や考えだけで、自分の行動をコントロールすることはとても難しくて、 「骨身に染みるレベル」で、体験でもって学ぶことと 少しずつ習慣を上書きしていくことが、とても大事だなぁと スピーチを聞いて改めて思いました。 そしてそれを実現するためのたった1つのコツが、 自分自身に「好奇心を持つこと」なのですよね。 マインドフルネスを練習すると、 「え?本当は私はこんな体験をしてたの?」と思ってしまうような、 自分に対する体験的な理解と、本当にたくさん出会えることは、 皆さんもご存知だと思います。 スピーチでは、分かりやすい例えとして喫煙の問題が取り上げられていましたが、 思考の癖も含めて「分かっちゃいるけれど止められない」数々の悪癖に応用できると思います。 (グループのセッションでは4回目のあたりで、 自分の悪癖と向き合うワークに挑戦して頂いています。) ・つい、甘いものをつまんでしまう ・後悔するのに、怒鳴り散らしてしまう ・良くないと思いつつ、お酒を飲みすぎてしまう ・気づくと自分に厳しい言葉をかけている ・いつも先延ばしにしてしまう ・1日中未来の不安のことばかり心配している ・常に自分のダメなところを探してしまう ・考えないほうがいいと分かっているのに、やっぱり考えてしまう などなど・・・。 どんな悪癖があってもOKです。 変えたければ必ず変えることができます(変えたくなければ変えなくてもいいのです)。 ただそれがそこにあることに気づきましょう。 そして「果たして自分はどんな体験をしているんだろう?」と、 思考、感情、身体の感覚、そして呼吸の様子を気にかけていきましょう!
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近況報告
In 近況報告
杉山風輝子
2019年5月08日
富澤 様 こんにちは! すばらしいシェアをありがとうございます。 まずは、1ヶ月も練習を続けられたこと、本当に本当にすばらしいことだと思いました! 私も最近知人に聞いたことですが、スキルやできることに依拠する自信は それが失われてしまったときに、自信もまた失われてしまうけれど、 自分が日々続けてきたことからくる自信は、失われることがないので ずっと自分を支えてくれるものだそうです。 もちろん英会話の上達を実感できることもすばらしく楽しい体験ですし それ自体も力になってくれると思うのですが、 例えこの先英語で話す場面がなくなって英語自体を忘れても 1ヶ月間毎日練習を行ったことは、決して消えることがない、富澤さん自身の力だなぁと思いました! 私も見習って、毎日ちょっとのヨガや身体を動かす練習を続けるぞ!と勇気をもらいました。 できたかできなかったかではなく、やったかやらなかったかを大事にすること マインドフルネスでも大事にしていましたが、どんなこともつながっていくな、と思いました。 また5月も自主瞑想会をやります。是非いらして下さい。 皆様も、小さなことでも、うまくいかないことも歓迎です! シェアしてみて下さいね~。
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TED TALK のご紹介
In 近況報告
杉山風輝子
2019年3月25日
ご紹介第3弾 ケリー・マクゴナガル 「ストレスを味方につける方法」 Kelly McGonigal 「How to make stress your friend」 https://www.ted.com/talks/kelly_mcgonigal_how_to_make_stress_your_friend/transcript このスピーチは「衝撃!」の一言でした。 体験をどんなふうに受け止めるか、苦しい時に何に時間を費やすか 自分が選ぶ考えや行動によって、身体の反応までもを変えることができるなんて、 人間は本当にすごい生き物です。 私のところにご相談に来て下さる方々の中には、 身体のいろいろな反応を「敵視」してしまうという症状を持った方が 少なからずいらっしゃいます。 例えば、 ・心臓がドキドキする感じが怖い、ドキドキしないでほしい ・胸のあたりが気持ち悪いのが嫌、そうなると横になる以外ない ・身体が重だるいせいで、何もできない ・緊張するとすぐにお腹が痛くなる、どうしてこんなに弱い身体に生まれてしまったのか… などなど。 グループのセッションの中では、「呼吸と身体からのメッセージを聞く」という話をしていますが 頭から言葉で送られてくるメッセージに比べると 身体から送られてくるメッセージは曖昧で分かりにくくて、 専門知識や専用の機械がないと正しく理解できないこともあるのですが でも、基本的に身体はいつもいつも私たちを「生かす」ために働いてくれています。 身体の反応には意味があって、「不要だ、邪魔だ」と判断しているのは 自分の思考がやっているだけのことなんですよね。 もっと身体のことを信じて頼りにして身体の言うことをちゃんと聞いてあげることが 心と身体の健康を守る上で一番大事なことかもしれないな、と思います。 さらに、個人的にこのスピーチから勇気をもらったのは、 「ストレス下にいる人に手を差し伸べることは、自分の中の回復力を作ってくれる」 「ストレス下にいる時に、人の助けを借りることで、自分の回復力もあがる」 という後半のお話の部分です。 まさに「情けは人のためならず」。 単なることわざではなく、科学で人への思いやりには自分の回復力を高めてくれる力があることが証明されているのですね! そう考えると日本のことわざは真実を語っているんだなぁ~と感慨深く思いました。 自分が大変な時に「助けて下さい」とお願いすることも、 誰かが大変そうな時に「助けられることある?」と聞いてみることも 結構勇気がいて、チキンな私はなかなか行動するまで至らないで終わってしまうことも多いです。 でも、例えばちょっとごみを拾ってみたり、ちょっと募金してみたり ちょっと友達や同僚に話を聞いてもらったり、自分にできる範囲でやってみよう!と思います。 そうすることで、自分もパワーアップして、 ついでに周りの人にも少しいいことがあれば一石二鳥ですしね(笑 「ストレスをなくそうとするのではなく、上手に付き合うことが大事」ということは 実は日本の文化の中では結構浸透している考え方なのかな、と思います。 でも、「上手に付き合う」の中に含まれている意味としては、 「ストレスを感じないのが一番だけど、それは無理だから、最小限になるように工夫する」とか 「ストレス発散やリラックスする時間をとって、ストレスを失くす方法を身に着ける」とか やはり「ストレス=悪=なくす、減らす」というものが含まれているように思います。 (ストレスの部分を人に置き換えてみると、もっとはっきりと分かります。 「あの人がいないのが一番だけど、それは無理だから、なるべく会わないように工夫する」 「思いっきり愚痴を言ったり、あの人のことを考えない時間を作って、あの人を無視する方法を身に着ける」とか…結構ひどくない? その「あの人」は、私のために働いていると言うのに…。) しかし、私たちはもっと積極的に具体的にストレスと仲良くなれるのですね。 身体の声に耳を澄ませること、自分や人への思いやりを大切にすること どちらも、今日、今すぐ始められることです。 まずは、今、この瞬間に自分の呼吸を感じることから、早速始めていきましょう。
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継続させる、今度こそ
In 近況報告
杉山風輝子
2019年3月25日
素晴らしいご投稿をありがとうございます! ご卒業後すぐに、ご自分の毎日の生活の中で早速実践してみて頂き おもしろい気づきがたくさん得られていらっしゃるようで、すごく嬉しくなってしまいました! なりたい自分を自分で作っていく、読んでいて私までワクワクしました! シェアして頂いてありがとうございます。 「不快だけれど嫌ではない」という感覚、とても良く分かります! 不安、落ち込み、身体の違和感や不快感、苦しい感じ、怒りなどなど、 所謂「不快な体験」って、ただ不快なだけで、本来それ以上でもそれ以下でもないのですよね。 でも、「感じたくない!嫌だー」と避けようとしてしまったり失くそうとしてしまったり 「こんなに不快なんじゃ何もできない」と過剰な意味づけをしてしまったり そうすることで、本来ただ一時的に不快になるだけのはずの体験が 恐怖や苦痛などの余計な感情と結びついてどんどん自分で自分の体験を膨らませてしまうということ、 よくありますよね。 実は、心の病気の特徴として、 「不安になることを不安になる」とか「落ち込んでいる自分に落ち込む」とか、 「不安を感じることを怖がる」とか「ぐるぐる考えていることについてぐるぐる考えている」とか。 体験を評価することで派生した体験を生成し続けてしまう、というものがあったりします。 自分の自然な感情に余計な手を加えることは、病理とつながっているのですね。 不快な感じを「これくらいの不快さだ」とそれ以上でもそれ以下でもなく そのままに出来る限り等身大に気づいて受け取ること、 簡単ではないかもしれませんが、これができると本当に楽です。 そして、新しいスキルを学ぶことって、多分等身大に感じると楽しい体験なんじゃないかな、と思います。 子どもの頃は、新しい文字が書けたり読めたりしただけで、最高にドキドキして嬉しかったなー。 新しく覚えた言葉を使ってみたくてしょうがなくて、無意味に連呼したり。 もう少し成長した時に、人との比較を始めたら苦しくなっていきましたが…(笑 英語Speakingも、最初の頃はきっとできないもどかしさがあるかもしれないと思いますが このもどかしさは等身大に味わいつつ、そうこうしているうちに いつの間にか楽しさが上回っていくんじゃないかなーと思います。 応援しています! 4月、新年度がやってきますね。 皆さんももしよろしければ、新年度の抱負や、この1年の振り返りをしてみて下さい。 そうしてみたときに、どんなことを体験するか、 マインドフルに味わってみて下さいね! 発見されたことを是非コメントにてシェアして頂ければ嬉しいです。
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マインドフルネス瞑想を学ぶには?
In 質問・疑問・相談
杉山風輝子
2019年3月17日
ご質問頂きありがとうございます。 「マインドフルネスの理解」というと、 「マインドフルネス」にもいろいろな捉え方がありますし 「理解」にもいろいろな次元(レベル)があるので 何のために、どんな理解をしたいのか、という点が重要かなと思うので、 一概には言えないのですが…。 私の分かる範囲で、お答えしますね。 私の専門的立場からは、まず「マインドフルネス」を 現代の科学(心理学的)の枠組みで医療や人々のQOLの向上を目的としたものとして捉えます。 さらに、あくまで自分の知的好奇心を満たすために理解したい、ということでしたら、 一番勉強になって、信頼性もしっかりしているのは論文かな、と思います。 日本は残念ながらあまり進んでいるとは言えないので、英語の論文になってしまいますが マインドフルネスストレス逓減法(MBSR)やマインドフルネス認知療法(MBCT)を 作り出した先生方のチームの論文は、検索をかけるとオープンアクセスの物もいくつかありますので もしも、英語にそれほど苦手意識が無ければ、チャレンジしてみるのはいいかな、と思います。 しかし、難易度高めではありますので、次にお勧めなのは、書籍になります。 これはグループでは毎回8回目に参考書籍のリストを配布していますので もしよければ参考にしてみて下さい。 書籍もたくさん出版されていますので、作者がどの先生なのか、 誰を対象とした本なのか(患者さん向けか、専門家向けか、一般の方向けか)を中心に 自分の目的に合ったものをまずは目を通してみることをお勧めします。 何冊もたくさん読むよりは、2~3冊を何度も読んでみる方が勉強になるように思います。 支援者として、瞑想の先生をおやりになりたい、ということでしたら、 やはり、きちんと資格が取得できる機関で勉強なさることが一番かと思います。 (MBSRを作成したマサチューセッツ大学医学部には、支援者養成のためのプログラムも用意されています。 日本にはまだ輸入されていなくて残念なのですが…英語と時差の問題に耐えられる方は オンラインの講座もいくつかあるようです。) 以上が、「知識的理解」を目指した場合のお勧めなのですが、 マインドフルネスグループ療法では、やはり「体験的・実践的理解」を重要視しています。 「頭で分かる」ことよりも「心と身体で分かる」ことの大切さこそを、 マインドフルネスは教えてくれるものだと思うからです。 頭で分かること(知識的理解)は、効率が良いようで、実は「分かったつもり」になってしまったり 実践や練習を伴わないで頭でっかちな自分(=Doingな自分)をますます育ててしまうこともあると思います。 何よりも、グループで練習した色々な瞑想を、皆さんの人生の中で生かして続けていったときに 「気づいたこと」が、偉い学者の先生が言うことや理論よりも何よりも 「マインドフルネスの理解」として価値のあるものだと思います。 近道をしようとしないで、日々の練習を大事にしていただきたいな、と思いました。
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TED TALK のご紹介
In 近況報告
杉山風輝子
2019年3月11日
ご紹介第2弾 ブレーネ・ブラウン 「心のもろさの力」 Brene Brown 「The power of vulnerability」 https://www.ted.com/talks/brene_brown_on_vulnerability こちらのスピーチも自分の体験との触れ合い方について 非常に重要な示唆をくれるものです。 私が特に大事だなぁと思ったことは、 「人間は選択的に感情を麻痺させることはできません。…(省略)…だから、そうした気持ち(辛い気持ち)を麻痺させるとき、同時に喜びや感謝の意や幸福も同時に麻痺させてしまうのです。」 という部分です(日本語訳から抜粋しました)。 クールの中では、4回目のあたりで、「心の”反応”とそれに対する”対応”」というお話をしていて、 心の”反応”に気づいた時に、それについてDoingの心のモードだとよくしてしまう”対応”について 避ける、執着する、妄想する、の3つを紹介しています。 3つとも本当によく選択してしまう"対応”なのですが、中でも「避ける」というのは 私たちがしばしば選択しがちであり、一番気が付きにくいものかな、と個人的には感じます。 避けてないつもりが、避けてしまっていること本当に良くあるのですよね…。 ブレーネさんのスピーチの中では、それを「麻痺させる」という言葉で紹介してくれています。 本当にぴったりの表現だなぁと思います。 「麻痺」しているので、「麻痺」している最中は自分が感じていないことに気づけなくて、 「麻痺」が治った時に始めて、「あぁ、自分は今まで感じないようにしていたんだ。本当はこんなにも痛みを感じていたんだ。」と分かるのですよね。 すごいことに、私たちは麻痺させようと思えばいくらでも自分で自分を麻痺させることができます。 グループの中でも、最初にボディスキャンをすると「身体の感覚をさっぱり感じない」という方って実はたくさんいらっしゃいます。 または、嬉しい出来事日記や嫌な出来事日記をやっても、 「頭で何を考えていたかは書けても、身体で何を感じていたか、どんな気分だったかは書けない。」 という方も同じようにいます。 それでも、8週間かけて、少しずつ自分の体験に気を配ることを根気強く根気強く続けて頂くと 段々と感覚が戻ってきて、ちゃんと感じられるようになっていくので 自分でシャットアウトしていたり、頭で考えたことばかりに気をとられたりしていただけで、 本当はちゃんと感じる力はあったんだ、ということが段々と分かってくるんですよね。 痛い、辛い、苦しい、不安、落ち込む、焦る、怒る…などなど。 ネガティブな体験はもちろん誰にとっても「嫌」で、「嫌だ」と判断してしまうと やはり「麻痺」させたくなってしまうのですが、 その”対応”を選択した時に、その中に隠れていた様々な喜びや幸せをも見失ってしまうのでしょう。 カウンセラーの仕事をしていると、他人の心の動きには本当によく気が付けるようになります。 「頭で考えた過去や未来にとらわれすぎて、今もう既に手にしている幸福に気づけず、感じられずにいる」 ということが、多くの疾患に共通しているパターンのようにも思えます。 そして、ということは、きっと私自身が苦しい時、同じことが起こっているんだろうな、と思います。 傷つきやすい自分やもろさを持った心を、好きになったり無理やりポジティブに考える必要はないけれど ただそれは自分が生きているということの証でもあり、人生の一部であり、 自分というものを作り上げている不可欠な要素の1つである、という風に 「避け」ずに、「受容」することが出来たとき、 きっとさらに気づけることが多くあるのかもしれないですね! 「受容」の道には、根気強さが求められますが、 私も諦めずに、自分の出来る範囲で、少しずつ少しずつ体験との関係を変えられたらいいな、と思っています。 「受容」の心を理解するのに、このスピーチが役に立ってくれたらうれしいです。
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TED TALK のご紹介
In 近況報告
杉山風輝子
2019年2月21日
ご紹介第1弾 ガイ・ウィンチ 「感情にも衛生が必要な理由」 Guy Winch 「Why we all need to practice emotional first aid」 https://www.ted.com/talks/guy_winch_the_case_for_emotional_hygiene/transcript このスピーチは、クールの中でも何度かご紹介したことがあります。 自分に慈悲の心を…という話をした時に、私たち日本人にとって少し抵抗があるのが 「自分に優しくすることって、自分を甘やかすことになるんじゃないの?」 「自分で自分を思いやるなんて、自己中心的な感じがする。」 「何もかも許していてはダメ。厳しく自分を律しないと怠け者の自分はどこまでも怠けてしまう。」 などなどの、心の反応が生まれやすいのかな、と感じます。 日本人は、謙虚さを大事にする文化を持っていますから、 特に、自分のまだまだのところ、ダメなところを見つけるのは大得意だけれど 素晴らしいところや素敵なところ、好きなところを見つけるのは難しいという方が多いのかな、と思います。 かくいう私も、昔は自分のことがとても大嫌いで、 自分に優しい言葉をかけるなんていうことは、その必要性すら感じなくて 自分に厳しいことを言えば言う程、自分はよりよい人間になれるんだ、と信じていました。 そうやって自分では自分を追い込む癖に、人に評価されるとそれにはとても傷ついてしまって そして簡単に傷つく自分をまた「弱い人間だ」と追い込んで、 さらに傷つきやすくなっていく…という悪循環を自分で作っていました。 心も体と同じように、メンテナンスが必要で、 傷ついた時には自分でそれを悪化させないために手当てをすることが大事で、 それは、自分を甘やかすということとは全然違うことなんだ、というのが 彼のスピーチを聞くととてもクリアに伝わってきます。 マインドフルネスは、ありとあらゆる自分の体験に気づき、 それを変えようとしないで受け入れる心の態度ですから、 自分の良いところ”だけ”を見るようにする、ということや、 自分のダメな所を無理やり良いものに変える、ということは、やはりアプローチが少し違います。 でも、良い自分もそうでない(と判断される)自分にも等しく平等に気づくことや どんな体験をしている自分にも「OKを出す」ということには 自分に対する”優しい”目線が必要不可欠です。 どんなに不快に、苦痛に感じられる体験にも、気づいて 「そんな体験を今しているんだね」とそれらを受け入れるためには、 自分の体験に好奇心を持つことや、優しい見守る目線を向けてあげることが役に立ちます。 小さな子供が転んで泣き出した時に、「そんなことで泣くな!」と叱っても泣き止みはしません。 「どうしたの?どこがどんな風に痛いの?そっか、痛かったね。」と優しく聞いてあげれば、 その傷や痛みがすぐに消えるわけではないけれど、徐々にその子は泣き止んでいくでしょう。 私たちの心も同じなのかな、と感じます。 自分の心の傷に気づいた時、優しく手当をすることで、 その傷を真に「受け入れる」ことができるのです。 まずは自分の心の傷にしっかりと気づくところから、 最初は手当は下手かもしれませんが、少しずつ練習していけるといいですよね!
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9月自主瞑想会
In マインドフルな日々
杉山風輝子
2019年2月21日
あーやん さん こんにちは。杉山です。 お返事がすっかり遅くなってしまい申し訳ありませんでした。 自主瞑想会、しばらく開催できておらず申し訳ありません。 平日のお昼間の方が参加しやすいのですね!ありがとうございます。 すずのきクリニックはお昼間はデイケアで利用しているので、なかなか自主瞑想会には使うことが難しく、別の会場を利用しようと思っています。 会場費を皆さんにご負担頂かないで済むように、安いところを…と思っていると、どうしても順番待ちをしなければいけなくて、すぐに開催できず申し訳ないです。 もうしばらくお待ちください。 さて、強い不安に圧倒されてしまうこと、ありますよね。 不安が湧いてきたときに3分間呼吸空間法(最近のクールでは3STEPミニ瞑想と呼んでいます)を試してみて頂いているのですね! グループ療法で身に着けたスキルを使って頂いているようでとても嬉しいです。 強い感情に圧倒されてしまう時、マインドフルネスの戦略では、まずはその強い感情にしっかりと気づき、それに圧倒されてしまう自分、圧倒されまいともがく自分にも気づき、そして出来ることなら、その感情に伴う身体の感覚を依り代に、その感覚をしっかりと味わっていくことでしたね。 そうは言っても、やはり嫌に思える感覚に寄り添ってそれを味わい続けることはとても勇気がいるものです。 個人的には、すごく重要なポイントは、頭の中の不安の声の洪水に飲み込まれないで、きちんと呼吸や身体の感覚に注意を向けることができるかどうか、ということ そして、「この不安(不快感)を今すぐ消し去りたい」と願ってしまう自分のdoingモードを保留にできるかどうか、という点がポイントかなぁと思います。 すごく変な話なのですが、私たちの中には「大変な思いをしていたい」という願いが隠れていたりするもので、 不安や落ち込みを嫌がりながらも、自分からそれに近づいて行ってしまうパターンを持っていたりもするので、 きちんとそれらに気づいて手放していくことも、自分を楽にしてあげるために大事なことかなぁと感じます。 また、自主瞑想会の開催目途が立ち次第、すぐにお知らせさせて頂きますね! その時にまた詳しいお話をお聞きできればと思います。
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杉山風輝子

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